第5回ギャラクシー賞第4回期間選奨受賞(出演若尾文子)対象作品。「若尾文子のテレビ初出演の連続ドラマ。戦後の一時期をはげしく生きた作家坂口安吾との生活をつづった未亡人三代子さんの記録を、八住利雄が脚色した。料亭の娘八千代(若尾)が、作家坂田勘吾(藤岡琢也)と出会い、お互いにひかれて結婚する。のんきでお人よしの八千代と、酒とヒロポン中毒で荒れてゆく破滅型作家との、すさまじく、しかも明るい愛情生活が続けられる--という物語で、若尾は「映画とはちがった面を出したい」と意欲を燃やしている。第一回は、八千代が勘吾と知りあい、勘吾にひかれ、傾斜してゆく過程を描く。【この項、朝日新聞1968/01/31付より引用】」若尾文子のテレビ初出演作とされているが実際には本作以前にデビュー(1952年)から間もない1955年の『狐と笛吹き』(日本テレビ)など五社協...
芸術性か
倫理性か
問題を巻き起こした「チャタレイ夫人」の日本版!
性生活の不満に悩む人妻の性典映画!
【ストーリー】
大正期。
金沢師団配属の少佐高島は演習に参加中、火薬事故で大腿部を負傷。
それ以来、妻の朋子との間に子をもうけることをあきらめねばならなくなった。朋子は不幸な夫に献身的につくし、やがて高島は陸軍次官となる。
その記念に、酒井という若い画家に肖像画を依頼した。
肖像の出来や人柄が気に入った高島は、酒井の面倒を何かとみるようになるが、酒井の恋情と彼女自身の年来の不満が、とある夜、朋子に生涯一度のあやまちを犯させ、しかもその結果、彼女は妊娠した……。
監督:島 耕二 原作:川口松太郎 脚本:八住利雄
出演:若尾文子 岡 譲二 轟 夕起子 宇野重吉
1953年/日本/本編90分/モノクロ/片面1層/日本語Dolby Digital モ...
何不自由のない妻の座が急に空虚に感じられた時、亜紀はフト夫の賢行が自分の全く知らない生活を持っているのではないかと思った。早速、亜紀は夫のいる軽井沢へ出掛けた。が、夫はゴルフに疲れて寝ていただけだった。その帰途、亜紀は乙枝と信子という若者に逢い信子を乗せて帰った。一方、賢行は偶然にも亡くなった白友の妹、時津美沙子にに会った。賢行は美しく成長した美沙子に女を感じ、美沙子は賢行をいつしか男性の理想として見るようになっていた。こうした二人の感情を何も知らない亜紀は、ホテルのロビーに賢行を尋ねて来た美沙子に逢い本能的に反発していた。ある日、街角で乙枝とバッタリ逢った亜紀は、彼の友人である彫刻家、巽魚次郎を紹介された。そして、巽と美沙子が遠縁に当ることを知った。亜紀は夫と全く違ったタイプの巽に次第に魅かれて行った。そして、二人で古木を見て回ったり彫刻展へ行った...
約四百年の昔、瀬戸内海沼岸に偉容を誇る一城があった。王見城というり城内は、明国から帰ってくる若君王見正人の噂でもちきりだった。だが、正人の留学中に、父勝正を謀殺、城主の位を奪った正人の叔父師景と腹臣の六角直之進、今は師景の妻となっている正人の母時子は、正人の帰国を不安の面持で迎えた。正人は、師景の暴政の数々を耳にし、狂気をよそおって帰城した。だが、正人の狂気も、彼を愛する雪野の目をあざむくことはできなかった。正人は、ある夜、父勝正の血にまみれた亡霊を見た。父の死に疑いをもった正人は一計を案じた。猿楽の一座を招き、師景、時子に天皇を刺し殺した后サビメの古事記の一節を見せた。時子は悲鳴を上げ、師景は席を立った。正人は、ある日、誤まって雪野の父直之進を刺してしまった。正人は直之進の墓前で雪野に会った。すべてを許す雪野を、彼は振りはらわねばならなかった。雪野...