ある日、体育館の片隅で、スケバンのユミ、めぐみ、サチコ、亜矢、昌子の五人は、昌子が痛めつけられた復讐として、番長の淳を痛めつけていたが、通りかかった体操教師の水川弘子に止められた。だが、それだけでは収まらなかった。淳は理事の息子だからだ。翌日、五人は教頭室に呼び出され、退校を命じられたが、弘子の引責退職ということで処分は“謹慎”に変更された。退職を押し止どまらせようと弘子の家を訪れた五人のスケバンたちは、弘子が結婚すると聞いてビックリ。相手は朝間財閥の息子朝間壮一郎である。結婚の当日、弘子と壮一郎に悪戯したことで警官に捕まり、説教された五人は、弘子たちが初夜を迎える朝間家の別荘へと出かけた。彼女らの出現に、折角の初夜を二人だけで過ごせなくなった弘子と壮一郎だったが、仕方なく彼女らを招き入れた。数時間後、亜矢が悪酔いしてしまい、弘子は全員を泊らせるこ...
高校生の亘が市会議長鳥井山の息子比呂司と出会ったのは、利根川水系にある沼畔だった。少女のような面立ちの比呂司に興味を持った亘は、比呂司が狙っていた幻の草魚を釣ろうとしてトラブルを起こし、彼に怪我を負わせてしまう。ところが、病院へ運ばれ手術を受けた比呂司の体に思わぬ異常が発見された。彼は、両性具有だったのである。8年後、社会人になった亘は町の映画館で比呂司と再会した。昔のことを詫び、友達としてやり直したいと思っていた亘は、比呂司から仕事を紹介して欲しいと頼まれる。ふたりは同じレンタルビデオ屋で働くことになり、次第に友情も芽生えていった。ある日、比呂司の入院していた病院の元看護婦夏恵がふたりの前に現れる。彼女は、比呂司の体を心配して、彼の行方を探していたのだ。夏恵は「女性になるための手術を受けなければ命が危ない」と比呂司に告げる。数日後、比呂司は市...
日野昭は異常なほど銃の魅力に取りつかれた男だ。メキシコオリンピックではフリーライフルで上位入賞もした。しかし、一年前、会社の射撃部の同僚が爆発事故で死んだため昭に殺人容疑がかかり、不起訴になったものの社会的生命は抹殺されてしまった。そんな昭をマイク立花という男が見つめていた。彼は暗殺者を求めていたのだ。昭は恰好の素材だった。昭は久しぶりに手にしたフライフの魅力に酔った。昭をアマチュアの射手からプロの暗殺者に仕上げるための訓練が始まった。ある日、昭は動く標的を射たされた。それは人間だった。昭は立花の命令で何人かの男を狙撃した。その中にアメリカのニュースカメラマン、ロバートがいた。昭は香港の路上で彼を射殺したが、倒れたロバートに駈けよる美しい女、季玲玲の姿を銃のスコープの中から見た。大きく見開かれた瞳は、悲しみと狙撃者に対する憎悪に溢れていた。玲玲...
1984年3月10日に、『幻魔大戦』に続く角川映画製作のアニメ第二作として公開される。原作者の山川自身がオープニングとラストシーンの実写映像に出演した。監督にはこれまでに角川映画で3作品を監督して来た実写畑の大林宣彦が起用され、大林は商業用アニメ映画でありながら、さまざまな実験的前衛的な手法が取り入れた。さらに大林は「アマチュアの感性も取り入れたい」とも発案し、アニメーターが一般公募され、これにまだ高校生だったうるし原智志や細田守らが合格。細田は不参加だったものの、実際にうるし原がアニメーターとして作画に参加している。キャストワタル - 高柳良一ケイト - 原田知世ゼガ - 大塚周夫シュタイン博士 - 八奈見乗児村上大介 - 井上真樹夫村上葉子 - 増山江威子フォンゲルヒン - 永井一郎ワカギ(マサイ族) - 塩沢兼人グレ(ポラ族) - 内海賢二...