天願大介監督、浅丘ルリ子主演の映画「デンデラ」が製作されることになった。老人役の女優50人が激しいアクションを繰り広げる衝撃作で、浅丘のほか倍賞美津子、山本陽子、草笛光子ら日本映画界を代表する豪華な顔ぶれが結集する。
同作は、佐藤友哉の同名小説が原作で、70歳をすぎた老人を山に捨てるという古代日本に残る「姥(うば)捨山伝説」が題材になっている。死んだと思われていたはずの老女50人が、さまざまな思いを抱えながら、過酷な自然状況のなかで集落を築き懸命に生き延びていたという設定だ。
姥捨山伝説といえば、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した故今村昌平監督の「楢山節考」(1983)が有名だ。今作では、今村監督の長男である天願監督がメガホンをとり、父親が世に放った問題作に対して新作で答えを出す。
日活のスター女優として一世を風びし、現在も一線で活躍する浅丘が演じ...
北九州を舞台に、夫に蒸発された女性が仲間に助けられながら自立していく姿を描いた作品。出演は吉永小百合、八代亜紀、風間杜夫ほか。
大胆なイメージチェンジを期して、耐える女から才気闊達女へ──新境地開拓に情熱を注いだ名女優吉永小百合が、行動力満点の快活ヒロインにチャレンジした奇想天外の傑作喜劇です。
物語の主人公は、売れっ子ホステスから貿易商社の三代目夫人に収まった山岡ゆきという女。玉の輿に乗って我が世の春を謳っていたが、ある日突然、夫の駿介が、多額の借金と他の女に産ませた男の子を残して蒸発してしまった。人一倍したたかで根性のすわったゆきは、嘆き悲しむどころか、早速、夫の消息を追って九州へ。道中、つかず離れず追ってくるのは女の借金取り立て屋とトッポイ感じのスリ兼テキヤのお兄イさん。やがて三人は文字通り三人四脚で九州へ同行。詐欺とペテンの花を咲かせて、騙...
『代議士の妻たち』(だいぎしのつまたち)のタイトルでTBS系列の「月曜21時枠」で1988年4月4日から同年5月23日まで放映。主演は大原麗子。
1986年、週刊文春に連載された家田荘子のノンフィクションが原作。翌年秋に単行本化される。TBSの市川哲夫プロデューサーがドラマ化権を獲得、88年の4月の月曜夜9時枠の連続ドラマとして放送された。政治の世界を、代議士の妻の視点から描く手法が、娯楽性が欠かせない民放のゴールデンタイムのテレビドラマとして成功した要因であろう。市川は、政界事情にも詳しく、政治オンチの制作者ではなかった為、政界からも注目されるドラマとなった。
藤田まこと主演のサスペンス作品。裁判所から委嘱された保護司夏目清一は、普段はレストランのシェフをしている。隣に住む小林千加はその昔少年院に入っていた不良少女だったが、今は夏目が保護司として彼女の面倒を見ていた。 ある日、夏目は路上で馴染みの山崎巡査に出会い公園内で殺人事件が発生したという。その時、夏目の携帯電話に二度ほど無言電話がかかる。何度応答しても相手は答えない。夏目は胸騒ぎを覚えるが…。
太陽食料の桑原武は前編での随行さんぶりが認められて秘書課長に抜擢された。三沢社長夫人は、一人娘の幸子の婿にと考えた。命を受けた倉持専務が縁結び運動にのりだした。驚いたのは、医務室の女医で桑原の恋人の敬子である。土井関西支社長が緊急事態の情報をもって上京した。商売仇の日の出食糧が、浜名湖の養鰻場のうなぎを一手に買占める計画に出たというのだ。外国向けうなぎの缶詰の大口注文を受けている太陽食料には大ショックの報だ。三沢社長、土井支社長、随行の桑原の三人は早速名古屋にとんだ。三沢社長は銀座のバーのマダムえみ子に連絡して。途中、百子という女に財布をスられたりの災難にあい、ようやく浜名養鰻の近藤社長の自宅を訪れた。近藤社長はのらりくらりのうなぎ姿勢。ゴウをにやした三沢社長は土地の芸者を総動員してご接待。だが、近藤社長夫人の妹で売れっ子芸者〆丸が桑原と意気投合して...